VTR250の最高速を徹底解説!カスタムや注意点も紹介

  • URLをコピーしました!

この記事はこんな方におすすめ

  • VTR250のノーマル状態での最高速の目安と限界
  • 最高速を上げるためのカスタムやフルパワー化の方法と効果
  • リミッターカットの影響と注意点
  • 安全対策の重要性と具体的な実施項目

VTR250の魅力は、その扱いやすさと高い完成度にありますが、同時に「最高速」に興味を持つライダーも少なくありません。ノーマル状態でも140km/h前後のスピードを実現するVTR250は、250ccクラスの中では比較的高速域に強いモデルです。

しかし、さらに上を目指すなら、カスタムやフルパワー化といった手段が検討されます。吸排気系の見直しやスプロケット交換、ECUの調整などで最高速を引き上げることも可能ですが、それには安全対策を万全に整える必要があります。

また、近年は中古市場での価格高騰も見られ、状態の良いVTR250は入手しにくくなりつつあります。

この記事では、VTR250の最高速性能を中心に、カスタム手法や安全への配慮、価格動向までを網羅的に解説していきます。愛車の性能を引き出したい方、安全にスピードを楽しみたい方にとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。

目次

VTR250の最高速はどれくらい出る?

VTR250の最高速はどれくらい出る?

VTR250の最高速を正確に知るためには、ノーマル状態の性能からカスタム・フルパワー化・リミッターカットなど、さまざまな要素を総合的に理解することが必要です。

スペックから見る基本性能に加え、最高速に挑戦する際の安全対策や効果的なカスタム手法までを網羅的に解説します。

最高速はどれくらいが限界か?

最高速はどれくらいが限界か?

VTR250の最高速は、ノーマル状態でおよそ140km/h前後が限界とされています。これは車体構造やエンジン特性、そして排気量のバランスから考えると、十分に現実的な数値です。

Naoya

250ccクラスのネイキッドバイクとしては、比較的高い最高速度といえるでしょう。

まず、VTR250に搭載されているV型2気筒エンジンは、滑らかな吹け上がりと扱いやすいトルク特性が特徴です。ただし、250ccという排気量の制約上、トップスピードを無理に伸ばそうとしても、回転数の限界や空気抵抗によって頭打ちになります。

特に6速ギアでは回転数がレッドゾーンに達しやすく、そこが自然な限界といえるラインになります。

また、高速道路での実走行でも140km/hを超える場面は少なく、多くは120〜130km/h前後で巡航する形になります。それ以上のスピードは路面状況や風圧、車体安定性に影響を及ぼすため、実用的とは言いにくいのが現実です。

このように、VTR250の最高速は140km/h前後が一つの目安であり、それ以上のスピードを求めるのであればカスタムやチューニングが必要となります。

ただし、その場合でもエンジン寿命や安全性に配慮した判断が求められます。

フルパワー化で最高速は伸びる?

フルパワー化で最高速は伸びる?

フルパワー化を行うことで、VTR250の最高速はある程度伸ばすことが可能です。ただし、その効果には限度があり、すべての個体で劇的な変化が得られるわけではありません。

フルパワー化とは?

フルパワー化とは、主に排気量を変えずにエンジン本来の性能を最大限に引き出すチューニングのことを指します。具体的には、キャブレターのセッティング変更、吸排気系パーツの交換、点火タイミングの調整などが含まれます。

これらの作業により、エンジン出力が若干向上し、それに伴って加速力と最高速の向上が見込まれるわけです。

とはいえ、もともと高回転型のエンジンであるVTR250は、ノーマルでもよく出来たバランス設計がされています。このため、フルパワー化によって得られる最高速の伸びは、おおよそ10〜15km/h程度に留まることが多く、150km/hを超えるかどうかが一つの分岐点になります。

一方で、フルパワー化はエンジン負荷を増やす行為でもあります。そのため、冷却性能やオイル管理、各パーツの耐久性に気を配らなければ、長期的には不具合の原因となる可能性も否定できません。

Naoya

あくまでも安全に運用することを前提に、パワーアップとのバランスを考える必要があります。

リミッターカットの効果とは?

リミッターカットの効果とは?

リミッターカットを行うことで、VTR250の本来のエンジン性能をより引き出すことができ、最高速もやや向上する場合があります。

ただし、その効果には限界があり、安全性とトレードオフになることも理解しておく必要があります。

VTR250には回転数に制限をかけるリミッターが設けられており、これにより一定の回転数以上での走行が抑えられています。このリミッターはエンジン保護と法的な制約に基づいて設定されており、カットすることで上限回転数が上がり、より高いギアで速度を伸ばす余地が生まれます。

実際、リミッターカットによってエンジンのレッドゾーンを越える領域まで回すことができるようになり、その結果として最高速が10km/h程度上昇することもあります。

Naoya

しかし、これによってエンジン内部の負荷は飛躍的に増大し、オーバーヒートやパーツ摩耗といったリスクも高まります。

また、法規的にはリミッターの解除が違法改造と見なされる可能性があるため、公道での使用には十分な注意が必要です。リミッターカットの効果を享受するには、サーキット走行など限定された環境で活用するのが望ましいと言えるでしょう。

このように、リミッターカットには確かに性能向上のメリットがありますが、それに伴うデメリットや法的リスクを踏まえた上で、慎重な判断が求められます。

最高速を出す際の安全対策は?

最高速を出す際の安全対策は?

VTR250で最高速に挑戦する際には、事前の安全対策が極めて重要です。250ccクラスとはいえ、スピード域が上がることでライダーや車体にかかる負荷も増加します。

わずかな油断や準備不足が事故につながる可能性があるため、複数の観点から慎重な備えが求められます。ここでは、特に重要な4つの対策を紹介します。

タップで読みたい内容にGo!

それで、順番に説明していきますね。

装備は必ず本格的なものを選ぶ

まず最初に確認すべきは、ライダーの装備です。街乗り用の軽装ではなく、スピード域に対応できる防具を着用することが前提となります。

例えば、頭部をしっかり守るフルフェイスヘルメットは必須です。ジェットタイプやオープンフェイスでは、高速転倒時に顔面や顎の保護が不十分となる恐れがあります。

また、胸や背中を保護するプロテクター付きのジャケット、転倒時に摩擦から身体を守る厚手のグローブとパンツ、足首までしっかり保護するライディングブーツも不可欠です。

これらは万が一の事故で致命傷や骨折を避けるために必要な装備です。

車体の整備は走行前に必須

安全走行にはバイクの整備状態も大きく影響します。中でも重要なのはタイヤです。空気圧が適正であるか、トレッドの残り溝があるかをチェックしましょう。摩耗したタイヤではグリップが低下し、特に高速コーナリング時に滑るリスクが高まります。

さらに、ブレーキパッドの厚みやブレーキフルードの劣化具合、チェーンのたるみや潤滑状態も確認が必要です。チェーンが緩い、あるいは過剰に張られていると、走行中にトラブルを起こす可能性があります。

Naoya

走り出す前には、必ずこれらの点検を行いましょう。

サーキットなど専用コースを選ぶ

どこで走るかも重要な判断材料です。公道での最高速挑戦は法律違反であるだけでなく、他人を巻き込む事故のリスクが高いため、絶対に避けなければなりません。

安全にスピードを出すには、サーキットなど専用に整備されたコースを利用することが必須です。

サーキットでは交通量がなく、路面状況も安定しています。さらに、万が一の際にはスタッフの救助体制が整っており、医療対応も早いため、非常時のリスクも低減されます。

安心してスピードを試したい人にとって、これ以上の環境はありません。

ライダーの体調と判断力の維持

最後に、ライダーのコンディションも無視できません。寝不足、疲労、風邪気味など、体調が万全でないときの高速走行は避けるべきです。

判断力や集中力が鈍ると、反応が遅れて事故の原因になります。

また、カフェインやエナジードリンクなどの過剰摂取にも注意が必要です。一時的に覚醒したように感じても、効果が切れた途端に急激な眠気や集中力低下が起こることがあります。

もちろん、飲酒後の運転は言語道断で、絶対にしてはいけません。


VTR250のような軽快なバイクであっても、最高速を狙う際はそれなりの危険を伴います。

しかし、装備の見直し、車体の点検、走行場所の選定、体調管理といった複数の安全対策を取ることで、そのリスクを大きく下げることが可能です。

Naoya

スピードを楽しむためには、まずは「安全」を徹底することが大前提です。

カスタムで最高速アップする?

カスタムで最高速アップする?

VTR250の性能を引き出す手段として、カスタムによる最高速アップは一定の効果を見込めます。

ただし、すべての変更が必ずしもプラスに働くとは限らず、パーツの選定やバランスを誤るとむしろ走行性能や安全性を損ねてしまう場合もあります。

ここでは、代表的なカスタム方法とその効果・注意点について解説します。

タップで読みたい内容にGo!

それで、順番に説明していきますね。

吸排気系パーツの見直しで出力を補う

VTR250の最高速を上げるためには、マフラーやエアクリーナーといった吸排気系パーツの変更がカスタムの第一歩です。ノーマルマフラーよりも排気効率に優れた社外マフラーへ交換することで、排気ガスの流れがスムーズになり、エンジンがより効率よく力を発揮しやすくなります。

また、エアクリーナーを高性能なものに変えると吸気量が増え、燃焼効率がわずかに向上する傾向にあります。この組み合わせにより、中高回転域での伸びが改善され、最高速が数キロ程度アップする可能性もあります。

ただし、音量や排ガス規制への対応も意識して選ぶ必要があります。

スプロケットの交換でギア比を調整する

スプロケットの丁数を変更することで、エンジン回転数と速度の関係を調整できます。

具体的には、リアスプロケットを小さくするか、フロントスプロケットを大きくすることで、加速よりも最高速重視のギア比にすることができます。

このカスタムは、直線路での速度維持には有効ですが、その分トルクが落ち込みやすく、発進や坂道での力強さが失われる傾向があります。

特に街乗り中心の使い方をするライダーにとっては、扱いづらさが増す可能性があるため、実際の使用環境をよく考慮して変更することが大切です。

軽量化で加速力とバランスを強化する

VTR250の車体は比較的軽量ですが、さらに一部の部品を軽量化することで加速性能の向上が狙えます。

例えば、バッテリーをリチウムタイプに交換したり、アルミやカーボン製のホイール・カウルを取り入れることで、トータルで数キロ単位の軽量化が可能です。

加速性能が上がれば、最高速に到達するまでの時間が短縮され、実質的な速度性能が底上げされることもあります。

しかし、軽量化には限度があります。やり過ぎると車体の安定性が低下し、風の影響を受けやすくなるといった副作用も生じるため、慎重な調整が必要です。

ECUの書き換えや足回り調整も効果的

電子制御の面からも、カスタムの余地はあります。ECU(エンジンコントロールユニット)の書き換えによって、燃調や点火時期の調整を最適化することができ、ノーマル状態よりも力強い走行フィールを実現できるケースがあります。

また、サスペンションのセッティング変更やフロントフォークのオーバーホールなどによって、高速走行時の車体の安定感が増すことで、ライダーの安心感も向上します。

これにより、走行中のブレや揺れを抑え、スピードを維持しやすくなる効果が期待できます。


このように、VTR250における最高速アップのカスタムには多くの選択肢がありますが、それぞれに効果とリスクが存在します。

パーツ単体の性能だけで判断するのではなく、車体全体のバランスやライディングスタイルに合ったプランを立てることが成功のカギです。

Naoya

性能向上を目指すなら、信頼できるショップや詳しいユーザーの意見を取り入れながら、段階的にカスタムを進めると良いでしょう。

VTR250のスペックから見る性能

VTR250のスペックから見る性能

VTR250は、250ccクラスの中でも高い完成度を誇るバイクとして知られており、そのスペックは実用性とスポーツ性能のバランスに優れています。

特に初心者から中級者まで幅広く支持されている理由は、スペック上の数値だけでは測れない「扱いやすさ」にあります。

街乗りやツーリングに適したエンジン

まず、エンジンは249ccの水冷4ストロークV型2気筒。最高出力はおおよそ30馬力前後で、回転数にして10,500rpm付近でピークに達します。

この出力は決して高すぎず、街乗りやツーリングでは必要十分といえる性能です。低回転域からトルクがしっかり出るため、信号の多い市街地でも扱いやすいのが特徴です。

燃費も良好で、実走行で30〜35km/L程度を維持できることが多く、維持費の面でも経済的です。これはロングツーリングを楽しむ上でも重要なポイントとなります。

取り回しが抜群の車重量と足つき

車重はおよそ160kgと軽量で、取り回しの良さが際立っています。初心者でも立ちゴケしにくく、Uターンなどの低速操作も安定感があります。

また、シート高が比較的低めに設定されていることも、足つき性の良さにつながり、多くのライダーにとって安心感のある設計となっています。

さらに、フレームにはダイヤモンド型のトラス構造が採用されており、剛性としなやかさのバランスが絶妙です。ワインディングロードではしっかりとしたコーナリング性能を発揮し、高速道路でも安定した走行が可能です。

このように、VTR250のスペックは単なる数字の羅列ではなく、「実際に乗って快適かどうか」を重視した設計となっています。

Naoya

そのため、単なるスペック重視のバイクとは異なり、長く乗り続けたくなる魅力を備えた1台といえるでしょう。

VTR250の最高速性能と維持費のバランス

VTR250の最高速性能と維持費のバランス

VTR250は高い実用性とコストパフォーマンスを兼ね備えたバイクです。

ここでは、最高速と燃費の関係性や、壊れにくい理由、馬力とのバランス、さらに高速道路での実用性や中古価格の動向まで、多角的な視点でVTR250の魅力と現実的な運用を深掘りします。

燃費と最高速の関係性

燃費と最高速の関係性

VTR250のような中型バイクでは、「燃費」と「最高速」という二つの要素が、しばしば相反する関係にあります。つまり、燃費を重視すれば最高速は伸びにくくなり、逆にスピードを追求すれば燃費が悪化しやすいという特性があるのです。

エンジンの出力を上げるとどうなる?

まず、エンジンの出力を上げるには、より多くの燃料と空気が必要になります。高回転域を多用してスピードを出そうとすると、それだけ燃料の消費も増えるため、当然ながら燃費は悪くなります。

VTR250の場合、通常走行では30km/L前後という優れた燃費性能を誇りますが、常に高回転域を使って最高速を狙うような走行では、その数値が20km/L以下にまで落ち込むことも珍しくありません。

燃費を良くするにはどうする?

一方で、燃費が良い走りを意識するなら、穏やかなスロットル操作や一定速度での巡航が基本となります。

これによりエンジン回転数を抑えることができ、燃料の消費を最小限に抑えられますが、当然ながら最高速を狙うような加速やスピードは期待できなくなります。

このように、燃費と最高速は「どちらか一方を重視すれば、もう一方は犠牲になる」関係にあります。自分の用途や走行スタイルに合わせて、最適なバランスを見つけることが、VTR250を快適に楽しむうえで重要なポイントです。

なぜVTR250は壊れないと言われる?

なぜVTR250は壊れないと言われる?

VTR250が長年にわたって「壊れにくいバイク」として評価されてきた背景には、単に品質が高いというだけでなく、設計思想から整備性、パーツ供給まで、あらゆる面で信頼性を高める工夫がなされている点が挙げられます。

ここでは、その理由をより具体的に掘り下げていきます。

タップで読みたい内容にGo!

それで、順番に説明していきますね。

耐久性に優れたV型2気筒エンジン

VTR250の心臓部であるV型2気筒エンジンは、ホンダが長年蓄積してきた技術の結晶とも言える存在です。Vツイン構造は1気筒あたりのピストン移動距離が短く、内部部品へのストレスが比較的少ないため、長期間の使用に耐える構造になっています。

さらに、水冷方式の採用によりエンジンの冷却効率が安定し、オーバーヒートのリスクも抑えられています。この冷却効率の高さが、エンジンの摩耗や焼き付きといった深刻なトラブルを未然に防ぐ役割を果たしています。

剛性と柔軟性を兼ね備えたトラスフレーム

VTR250に搭載されているダイヤモンド型トラスフレームは、強度としなやかさを両立した構造です。日常走行から長距離ツーリングまで、さまざまなシーンでフレームの歪みや割れといったトラブルが発生しにくい設計となっています。

この構造は、走行中の振動を上手に吸収しつつ、しっかりとした剛性を維持するため、長年の使用でもヘタリを感じにくく、安心して乗り続けられる要因の一つになっています。

出力を抑えた設計で部品負担が少ない

VTR250は、必要以上に高出力を求めていない設計方針が貫かれており、これが壊れにくさに大きく貢献しています。過度なパワーを出すバイクは、エンジン・ミッション・足回りなどの各部に強い負荷をかけるため、どうしてもメンテナンス頻度が上がりがちです。

一方で、VTR250は扱いやすさを重視しているため、エンジンの回転も穏やかで、消耗が緩やかになります。部品の寿命が長く、整備の手間も少なく済むため、結果的に長期間トラブルなく乗ることができるのです。

豊富な部品供給と高い整備性

VTR250は長年にわたり継続販売されたモデルであり、その影響で部品供給が非常に安定しています。消耗品はもちろん、補修用部品も中古市場や純正在庫から比較的容易に入手できるため、トラブルが起きた場合でも対応しやすいという点が評価されています。

また、整備性の高さも見逃せません。

メンテナンス作業がしやすい構造をしているため、自分で簡単な点検や部品交換を行えるユーザーも多く、維持コストが抑えられるのもメリットの一つです。

丁寧に扱えば10万kmも夢ではない

多くのユーザーが実際に10万km以上走行しても深刻なトラブルを経験していないという報告も、VTR250の耐久性の証明です。もちろん、オイル交換やチェーンの張り調整など、基本的なメンテナンスは必要ですが、それさえ守れば驚くほど長持ちします。

このような背景から、VTR250は「壊れないバイク」という信頼を得ています。

頑丈な構造、適度なパワー設定、良好な整備性、そして部品の供給体制まで含めて、全体的に見ても非常に完成度の高いバイクと言えるでしょう。長く安心して乗れる1台を求めるライダーにとって、VTR250は非常に有力な選択肢となります。

馬力から読み解く最高速性能

馬力から読み解く最高速性能

VTR250の最高速性能を語るうえで、馬力は欠かせない要素です。そもそも馬力とは、エンジンが生み出す仕事量の目安であり、数値が高いほど加速やスピードの伸びに直結します。

ただし、馬力だけで最高速が決まるわけではなく、車体の重量や空力、ギア比などの複合的な要因が関与しています。

VTR250の最大出力は約30馬力

VTR250は、最大出力が約30馬力(22kW)とされています。この出力は250ccクラスとしては標準的で、高速道路での巡航はもちろん、峠道でのスポーツ走行にも対応できるパワーを備えています。

とはいえ、最高速を狙うにはやや控えめな数値であり、風の抵抗や車体姿勢の影響を強く受けることになります。

最高速はノーマル仕様で約140km/h

最高速の目安としては、ノーマル状態で約140km/h前後に達する個体が多く報告されています。この数字は、30馬力という出力を最大限に引き出した結果であり、フルスロットルを維持した状態での走行となります。

ここで重要なのは、馬力が出せる回転域を長時間維持できるかどうか、エンジンの熱管理やフリクションの少なさが関係してくる点です。

他の250ccクラスとの比較

一方で、仮に同じ250ccクラスでも、35〜40馬力の出力を持つスポーツモデルでは、最高速が150km/h以上に達することがあります。この差は馬力の違いに加え、車体設計や空力処理の巧みさも関係しています。

つまり、VTR250の馬力は高速域に特化した性能というより、扱いやすさと実用性を重視したセッティングであるといえます。街乗りやツーリングでは十分なパワーですが、限界の最高速を引き出すには、車体姿勢や風の影響を最小限に抑えるライディング技術も求められます。

このように、馬力だけでは最高速のすべてを語れませんが、出力の特性とバイクの設計思想を理解することで、VTR250の性能を正しく読み解くことができます。

高速はきつい?実用性をチェック

高速はきつい?実用性をチェック

VTR250は軽量で扱いやすいバイクですが、高速道路での長距離走行には少し注意が必要です。というのも、250ccクラスの中でも快適性においては限界があるため、「高速道路はきつい」と感じるライダーも少なくありません。

高速道路では風の抵抗や安定性に課題あり

まず、VTR250の最高出力は約30馬力。市街地やワインディングでは十分な加速力を発揮しますが、高速道路では風の抵抗や車体の安定性が課題になります。

ネイキッドタイプのためカウルがなく、走行中に受ける風圧が大きいため、長時間の高速巡航は体力を消耗しやすいのです。

エンジン音や振動が気になる人も

また、エンジン回転数にも注目すべきです。100km/h前後の巡航時には比較的高回転をキープすることになり、エンジン音や振動が気になる人もいるでしょう。

この点では、大型バイクのような余裕ある走行とは言いがたく、ライダーによってはストレスを感じるかもしれません。

ただし、走行距離が短く、高速道路の利用が限定的であれば大きな問題にはなりません。加えて、VTR250の俊敏なハンドリングや燃費性能は日常の通勤や街乗りには非常に適しており、高速性能を重視しない人には十分な実用性を提供します。

つまり、高速道路での走行に「楽さ」を求めるならやや不向きな面があるものの、バイクとしてのバランスや維持費の安さを踏まえると、全体としては実用的な1台といえるでしょう。

安い理由と中古価格の魅力

安い理由と中古価格の魅力

VTR250が「安い」と言われる理由には、複数の要因が関係しています。価格が手頃で、なおかつ中古市場でも多く出回っていることから、初めてバイクを購入する人やコストを抑えたい人にとって魅力的な選択肢となっています。

まず第一に、生産期間が長く、流通量が豊富である点が挙げられます。1998年から長年にわたって販売されていたことにより、中古市場には状態の良い車両が数多く出回っています。この供給の多さが価格を押し下げており、結果として「安く買えるバイク」として定着しています。

さらに、VTR250は高性能ながらもメカニズムが比較的シンプルで、メンテナンスコストが抑えられる点も魅力です。壊れにくく、修理費も高額になりにくいため、購入後の維持費が安価で済むことも、総合的な「安さ」につながっています。

また、モデルチェンジやデザインの変更が少なかったことから、古いモデルと新しいモデルで見た目や性能に大きな差がなく、年式が古くても割安感が得られます。これは、見た目や走行性能に妥協せずに、価格だけ抑えたい人にとって非常に大きな利点です。

このように、VTR250が安いのは「品質が低いから」ではなく、「流通量」「耐久性」「維持費の安さ」といったポジティブな理由によるものです。

Naoya

中古価格の魅力も相まって、コストパフォーマンスを重視するライダーにとって、非常に賢い選択肢と言えるでしょう。

価格高騰の背景と今後の動向

価格高騰の背景と今後の動向

ここ数年で、VTR250の中古価格がじわじわと上昇傾向にあるのをご存じでしょうか。

かつては安価な250ccネイキッドバイクの代表格だったVTR250ですが、近年は「価格高騰」の波に飲まれつつあります。その背景にはいくつかの明確な要因が存在します。

生産終了で新車の入手ができない

まず、VTR250はすでに生産終了モデルであり、新車では手に入りません。そのため、状態の良い中古車両の需要が高まり、価格が上がる傾向にあります。特に走行距離の少ない個体やノーマル状態を保っている車両は、プレミア的な価値がつきやすくなっています。

250ccクラスのネイキッドモデルの減少

さらに、250ccクラスのネイキッドバイクそのものが国内市場で減少していることも、VTR250の価値を相対的に高めています。新型車の選択肢が少なくなることで、過去の名車に目を向けるライダーが増えており、これが中古市場の相場に影響を与えています。

コロナ禍以降のバイク主要の増加

加えて、コロナ禍以降のバイク需要増加や物流の影響も無視できません。中古バイク全体の価格が上がっている中で、信頼性が高く初心者にも扱いやすいVTR250は特に人気が集中しやすく、価格上昇に拍車をかけています。

今後、価格は上昇し続ける?

今後については、さらに価格が上がる可能性も考えられます。特に良コンディションの車両は在庫が限られており、入手困難になるケースも増えるでしょう。購入を検討している人は、今のうちに状態の良い個体を見つけておくことが重要です。


このように、VTR250の価格高騰には「希少性」「需要の集中」「市場全体の値上がり」といった複数の要因が絡んでいます。

決して偶然ではなく、今後も注目すべき動向といえるでしょう。

VTR250の最高速性能とカスタムの可能性まとめ

最後にこの記事のポイントをまとめておきます。

  • ノーマル状態のVTR250の最高速は約140km/h前後
  • 高速巡航では120〜130km/hが実用的な範囲
  • 6速では回転数がレッドゾーンに達しやすい
  • フルパワー化により最高速は10〜15km/h程度向上する
  • フルパワー化には吸排気系や点火タイミングの調整が含まれる
  • リミッターカットでさらに10km/h前後の上積みが可能
  • リミッター解除は法的リスクやエンジン負荷の増大を伴う
  • VTR250の30馬力は250ccクラスとして標準的な出力
  • 馬力だけでなく空力やギア比が最高速に影響する
  • ECU書き換えやサスペンション調整でも最高速の安定性が増す
  • スプロケット変更でギア比を高速寄りに調整できる
  • 軽量化により加速力と最高速到達までの時間を短縮可能
  • カスタムによる性能向上はバランスを崩すリスクもある
  • 公道ではなくサーキットでの最高速試験が推奨される
  • 高速走行時の安全装備と体調管理は不可欠な要素

HONDAのバイクについてもっと知りたい方はこちらの記事もどうぞ!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次