スズキGSX-R125の最高速はどのくらいなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。125ccクラスとは思えない本格的なスーパースポーツモデルとして、そのポテンシャルに注目が集まります。
この記事では、GSX-R125の最高速に関する実測データから、リミッターカットやフルパワー化による馬力の変化、さらにはヨシムラマフラーの封印解除がもたらす影響まで、あらゆる角度から徹底的に解説します。
また、ライバルとなるYZF-R125やCB125Rとの最高速比較を通じて、GSX-R125の立ち位置を明らかにします。燃費性能や最新の中古相場、購入後に後悔しないためのポイントにも触れていきますので、あなたのバイク選びの参考になれば幸いです。
この記事ではこんな内容をまとめています!
- GSX-R125の実際の最高速と0-100km/h加速性能
- リミッターカットやマフラー交換が最高速に与える影響
- YZF-R125やCB125Rなど主要ライバル車との性能比較
- 購入後に後悔しないための注意点と最新の中古相場
GSX-R125の最高速は?スペックと実測データ

- カタログスペックと実際の最高速
- 0-100km/h加速タイムの実力
- リミッターカットで最高速は伸びるのか
- フルパワー化による馬力向上の可能性
- ヨシムラマフラーの封印解除とその効果
- 高回転域での走行と燃費のバランス
カタログスペックと実際の最高速

GSX-R125の最高速について考えるとき、まず基本となるのがカタログスペックです。しかし、実際の走行では様々な要因によって最高速は変動します。
GSX-R125のエンジンは、10,500rpmで最高出力15PSを発揮する高回転型の水冷DOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載しています。このスペックから、125ccクラスの中でもトップクラスの性能を持つことがうかがえます。
複数のインプレッション記事やユーザー動画を分析すると、GSX-R125の実測最高速は、おおむね125km/h前後に達するという報告が多く見られます。中には、メーター読みで130km/hを超え、実測で126km/hを記録したというデータも存在します。サーキットのような理想的な条件下であれば、130km/h台後半に到達する可能性も秘めています。
ただし、これらの数値はライダーの体重やライディングフォーム、路面状況、風向きといった多くの条件に左右されることを理解しておくことが大切です。特に、フルカウルを装備しているGSX-R125では、しっかりと伏せた姿勢をとることで空気抵抗が減り、最高速が数km/h伸びることも珍しくありません。
したがって、GSX-R125は125ccクラスでありながら、高速道路も走行可能な250ccクラスに迫るほどの最高速性能を持っていると言えます。
0-100km/h加速タイムの実力

最高速と同様に、バイクの運動性能を測る上で重要な指標となるのが0-100km/hの加速タイムです。GSX-R125は、この点においても優れた性能を示します。
いくつかの実測データによると、GSX-R125の0-100km/h加速タイムは、およそ12秒台後半から13秒前後とされています。これは、一般的な125ccスクーターやビジネスバイクと比較して、明らかに速い数値です。
この俊敏な加速性能の背景には、137kgという軽量な車体と、高回転域でパワーを絞り出すエンジンの特性があります。特に、7,500rpmを超えてからのパワーの伸びは鋭く、ライダーをスポーツライディングの世界へと誘います。
もちろん、最適な加速タイムを引き出すには、クラッチミートやシフトチェンジのタイミングなど、ライダーの技量も求められます。しかし、ポテンシャルとして125ccクラスの域を超えた加速力を持っていることは間違いなく、市街地のストップアンドゴーからワインディングロードまで、キビキビとした走りを楽しむことができます。
リミッターカットで最高速は伸びるのか

ノーマル状態でも高いポテンシャルを持つGSX-R125ですが、さらなる速さを求めて「リミッターカット」を検討する方もいるかもしれません。
GSX-R125には、特定の回転数以上で点火を制御するスピードリミッターが備わっています。このリミッターを解除することで、エンジンが持つ本来の性能をさらに引き出すことが可能になります。一般的に、リミッターカットを行うと、最高速は10km/hから20km/h程度向上すると言われています。つまり、実測で140km/h台に到達することも夢ではありません。
リミッターカットの主な方法としては、ECU(エンジンコントロールユニット)のデータを書き換えるか、専用の解除パーツ(カプラーオンタイプなど)を取り付ける方法があります。
ただし、リミッターカットには注意すべき点がいくつも存在します。
注意点とリスク
まず、エンジンを高回転域で酷使することになるため、エンジン本体への負荷が増大し、寿命を縮める可能性があります。オイル管理や冷却系のチェックなど、より一層シビアなメンテナンスが求められます。
また、ECUの書き換えなどの改造を行うと、メーカー保証の対象外となるのが一般的です。万が一、改造が原因でトラブルが発生した場合、修理費用は全て自己負担となるリスクを覚悟しなければなりません。
これらの理由から、リミッターカットはサーキット走行など、クローズドコースでの使用を前提としたカスタムと考えるのが賢明です。公道での走行においては、法律と安全性を遵守することが最も重要です。
フルパワー化による馬力向上の可能性

リミッターカットと並行して検討されるのが、吸排気系のカスタムなどを含めた「フルパワー化」です。これにより、GSX-R125の馬力をさらに向上させることが可能です。
ノーマル状態の15PSという最高出力は、欧州のA1ライセンスの規制に合わせた数値です。エンジン自体はそれ以上のポテンシャルを秘めており、特にマフラー交換によるパワーアップ効果は大きいとされています。
例えば、社外のフルエキゾーストマフラーに交換することで、2PSから3PS程度の出力向上が見込めるとのデータがあります。ベンチテストでは、マフラー交換によって高回転域のパワーが劇的に向上し、ノーマルとの差が3.5馬力に達したという結果も報告されています。
さらに、排気量を150ccに上げるボアアップキットを組む方法もあります。これはエンジン内部に手を入れる大掛かりなカスタムになりますが、トルクとパワーを大幅に向上させ、全く別のバイクのような力強い走りを実現できます。
一方で、フルパワー化にもデメリットは伴います。マフラー交換だけでも数万円から10万円以上、ボアアップとなればさらに高額な費用が必要です。また、燃費の悪化や、改造のバランスが悪いと低速トルクが犠牲になり乗りにくくなる可能性もあります。信頼性の低下やメンテナンスコストの増大も考慮に入れるべきでしょう。
ヨシムラマフラーの封印解除とその効果

GSX-R125のカスタムパーツとして特に人気が高いのが、ヨシムラ製のマフラーです。その中でも、JMCA認証マフラーに施されているバッフルの「封印解除」に関心を持つユーザーがいます。
ヨシムラR-77Sサイクロンなどの政府認証マフラーは、騒音規制をクリアするために、排気出口に溶接で固定されたバッフル(消音材)が取り付けられています。建前上は取り外し不可ですが、溶接部分を削ることでバッフルを取り外すことが可能です。これを俗に「封印解除」と呼びます。
封印解除による変化
封印を解除すると、排気効率が上がり、音量が明らかに大きくなります。音質もより重低音が響くレーシーなサウンドに変化します。
性能面では、抜けが良くなることで高回転域の吹け上がりがさらに鋭くなり、一気にレブリミットまで到達するようなスポーツバイクらしい乗り味になります。高回転を維持して走るサーキットなどでは、その効果を最大限に体感できるでしょう。
しかし、その代償として、発進時などの低回転域でのトルクはノーマルマフラーよりも弱くなる傾向があります。ストップアンドゴーの多い街中では、少し気を使う場面が増えるかもしれません。
最も注意すべきは、バッフルの取り外しはJMCA(全国二輪車用品連合会)の認定対象外となる行為であり、保安基準に適合しなくなる可能性がある点です。封印解除は、あくまで自己責任のもと、サーキット走行など閉鎖された空間で楽しむためのカスタムと認識しておく必要があります。
高回転域での走行と燃費のバランス

スーパースポーツモデルであるGSX-R125を選ぶ上で、走行性能と燃費のバランスは気になるポイントです。
複数の実走行データによると、GSX-R125の燃費はリッターあたり40kmから45km前後という非常に良好な数値を記録しています。WMTCモード値でも43.5km/Lとされており、経済性の高さがうかがえます。燃料タンク容量は11Lなので、単純計算で450km以上の航続距離を持つことになり、ツーリングでも給油の心配は少ないでしょう。
これは、軽量な車体と効率の良いインジェクションシステム、そして6速ミッションの恩恵と言えます。
ただし、GSX-R125の真骨頂は高回転域でのスポーティな走りです。6,000rpm、あるいは8,000rpm以上をキープしてワインディングを駆け抜けるような走り方をした場合、当然ながら燃費は悪化します。常にエンジンを回して楽しむ乗り方では、リッター30km台前半まで落ち込むことも考えられます。
とはいえ、125ccクラスのスポーツバイクとしては非常に優秀な燃費性能であり、日常使いでの経済性と、週末のスポーツ走行での楽しさを高いレベルで両立しているバイクです。乗り方次第で燃費は大きく変わるため、その特性を理解した上で付き合っていくことが大切になります。
GSX-R125の最高速をライバルや購入視点で比較

- YZF-R125の最高速と比べてどう?
- CB125Rの最高速との差は?
- 買って後悔する?知っておきたい点
- モデルイヤーによる仕様の違い
- 現在の中古相場と選び方のポイント
- 維持費とメンテナンスの注意点
- 総括:GSX-R125の最高速と総合力
YZF-R125の最高速と比べてどう?

GSX-R125の最大のライバルとして挙げられるのが、ヤマハのYZF-R125です。両車は同じ125ccフルカウルスポーツというカテゴリーに属し、スペックも酷似しているため、どちらを選ぶか悩む方は少なくありません。
YZF-R125の最高速は、公称で約125km/h、実測では110km/hから120km/h程度という声が多く、GSX-R125とほぼ同等か、若干下回るという見方が一般的です。
両車のキャラクターを決定づけているのがエンジン特性の違いです。YZF-R125は、低中速域と高速域で吸気バルブの作動を切り替えるVVA(可変バルブ機構)を搭載しています。これにより、GSX-R125に比べて低回転域のトルクが豊かで、街中でも扱いやすいのが特徴です。
一方、GSX-R125はVVAを持たない代わりに、徹底した軽量化と高回転に特化したエンジンチューニングでスポーツ性能を追求しています。そのため、高回転域をキープした際のパンチ力やシャープさでは、GSX-R125に軍配が上がると感じるライダーも多いようです。
要するに、オールラウンドな扱いやすさと最新装備を重視するならYZF-R125、よりピュアで刺激的なスポーツライディングを求めるならGSX-R125、という選択が考えられます。
項目 | スズキ GSX-R125 | ヤマハ YZF-R125 |
最高出力 | 11kW (15PS) / 10,500rpm | 11kW (15PS) / 10,000rpm |
最大トルク | 11N・m / 8,500rpm | 12N・m / 8,000rpm |
車両重量 | 137kg | 141kg |
シート高 | 785mm | 815mm |
特徴 | 軽量・高回転型エンジン | VVA搭載・充実装備 |
CB125Rの最高速との差は?

もう一台の比較対象として、ホンダのCB125Rが挙げられます。こちらはネイキッドモデルですが、新世代CBシリーズとしてスポーティな走りを標榜しています。
CB125Rの最高速は、実測で120km/h前後とされており、GSX-R125と比較すると若干劣ります。この差の主な要因は、カウルの有無による空気抵抗の違いです。高速域になればなるほど、フルカウルを装備するGSX-R125の方が有利になります。
エンジンも、CB125RはDOHCエンジンを搭載していますが、GSX-R125ほど高回転に特化したセッティングではなく、より中低速域での扱いやすさを重視したキャラクターです。
CB125Rの魅力は、スタイリッシュなデザインと、アップライトなライディングポジションによる街中での快適性、そして軽快なハンドリングにあります。
純粋な最高速やサーキットでのラップタイムを追求するならGSX-R125が適していますが、日常の足としての使い勝手やファッション性も重視したいのであれば、CB125Rも有力な選択肢となるでしょう。用途や好みに合わせて選ぶことが鍵となります。
買って後悔する?知っておきたい点

GSX-R125は魅力的なバイクですが、購入後に「後悔した」と感じる可能性がある点も存在します。ミスマッチを防ぐため、事前にデメリットを理解しておくことが大切です。
後悔する可能性のあるポイント
- 前傾姿勢が辛い スーパースポーツモデルならではの低いセパレートハンドルのため、長時間のツーリングでは手首や腰に負担がかかり、「疲れる」と感じる人もいます。日常的に長い距離を走る場合は、試乗してポジションを確認することをおすすめします。
- 低速トルクの薄さ 前述の通り、エンジンは高回転型のため、低回転域のトルクは比較的薄めです。発進や渋滞路での極低速走行では、やや気を使う場面があるかもしれません。エンジンの特性を理解し、積極的に回して走る楽しさを見出せるかどうかがポイントです。
- 積載性の低さ デザインを優先しているため、シート下の収納スペースは皆無に等しく、荷物の積載性は高くありません。ツーリングなどで荷物を運びたい場合は、シートバッグやリュックサックが必須となります。
これらの点は、裏を返せば「本格的なスーパースポーツである証」とも言えます。軽量・高回転というバイクの個性を魅力と感じられるかどうかが、満足度を左右するでしょう。
モデルイヤーによる仕様の違い

GSX-R125は2018年に国内販売が開始されて以来、数回のモデルチェンジを経て熟成されています。中古車を検討する際には、年式ごとの違いを把握しておくと良いでしょう。
- 2018年モデル (初期型) 国内導入された最初のモデルです。基本的な構成はこの時点で完成されています。
- 2020年モデル この年から、ハザードランプスイッチが標準装備されました。また、液晶メーターの表示が、白地に黒文字から黒地に白文字のネガティブ液晶に変更され、視認性と質感が向上しています。
- 2022年7月以降のモデル (8BJ-DL32D) 最新の国内排出ガス規制(令和2年規制)に対応したモデルです。この変更に伴い、型式が従来の「2BJ-DL32B」から「8BJ-DL32D」へと変わりました。外観上の違いとして、アンダーカウルの形状がわずかに変更されています。
大きな性能差はありませんが、ハザードの有無やメーターの視認性は利便性に影響します。また、より新しい排ガス規制に対応しているモデルの方が、将来的な価値の面で有利に働く可能性も考えられます。予算と好みに合わせて選ぶのが良いでしょう。
現在の中古相場と選び方のポイント

GSX-R125は新車だけでなく、中古車市場でも人気の高いモデルです。2025年6月現在の情報によると、中古車の価格帯は、おおむね25万円から45万円程度で推移しています。
価格は年式、走行距離、車両の状態で大きく変動します。走行距離が少なく、高年式の車両は40万円を超える価格が付けられる一方、初期型で走行距離が多めの車両であれば30万円前後から探すことも可能です。
中古車選びのポイント
中古車を選ぶ際には、価格だけでなく以下の点を確認することが重要です。
- 車両の状態 転倒によるカウルの傷や割れ、フレームや足回りのダメージがないかを入念にチェックしましょう。特に、カスタムされている車両は、どのようなパーツが使われ、どのような意図で改造されたかを確認することが大切です。
- メンテナンス履歴 定期的にオイル交換などのメンテナンスが行われていたかを示す、整備記録簿の有無を確認できると安心です。
- 正規ディーラー車か 並行輸入車ではなく、スズキの正規ディーラーで販売された国内仕様車であるかどうかもポイントです。正規ディーラー車の方が、後のメンテナンスやパーツ供給の面で安心感があります。
信頼できる販売店で、車両の状態をしっかりと自分の目で確かめてから購入を決定することが、良い中古車選びの鍵となります。
維持費とメンテナンスの注意点

GSX-R125の大きな魅力の一つが、維持費の安さです。原付二種クラスに分類されるため、税金や保険料が250cc以上のバイクに比べて格段に安く済みます。
- 軽自動車税: 年額2,400円
- 自賠責保険: 自動車保険のファミリーバイク特約を利用すれば、非常に安価に抑えることが可能。
このように、ランニングコストを低く抑えられるため、セカンドバイクとしても非常に魅力的です。
一方で、スポーツ性能を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、高回転を多用する乗り方をする場合は、エンジンオイルの管理が重要になります。メーカー推奨サイクルよりも早めの交換を心がけることで、エンジンを良好な状態に保つことができます。
また、タイヤやブレーキパッド、チェーンといった消耗品も、走り方によっては交換サイクルが早まることがあります。リミッターカットやフルパワー化などのカスタムを施した場合は、ノーマル状態よりも各部への負荷が増えるため、さらにこまめな点検とメンテナンスが必要となることを覚えておきましょう。
総括:GSX-R125の最高速と総合力
この記事では、GSX-R125の最高速性能を中心に、カスタム、ライバル比較、購入時の注意点など、様々な角度から解説してきました。最後に、本記事の要点をまとめます。
- GSX-R125の最高速は実測で125km/h前後に達する
- 軽量な車体と高回転型エンジンが俊敏な加速を生む
- 0-100km/h加速タイムは約13秒前後
- リミッターカットにより最高速は10km/hから20km/h向上する可能性がある
- リミッターカットやECU書き換えはメーカー保証対象外となるリスクを伴う
- マフラー交換などのフルパワー化で2PS以上の馬力向上が期待できる
- ヨシムラマフラーの封印解除は高回転の伸びを鋭くするが低速トルクは低下する
- 実燃費はリッター40km以上と経済性に優れる
- ライバルのYZF-R125はVVA搭載で扱いやすさに優れる
- CB125Rとはカウルの有無が高速性能の差につながる
- 購入後の後悔を避けるには前傾姿勢やエンジン特性の理解が重要
- 中古相場は25万円から45万円程度で推移している
- 2020年モデル以降はハザードやネガティブ液晶メーターを装備する
- 維持費は原付二種のため非常に安価
- スポーツ走行を楽しむなら消耗品のメンテナンスが鍵となる
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