Z900RSの購入を検討している中で、「壊れやすい」というインターネット上の悪評や故障に関する噂を目にして、不安を感じていませんか。
憧れのデザインであっても、頻繁な修理や高い維持費がかかるのであれば、購入をためらってしまうのは当然のことです。エンジン耐久性は本当に低いのか、オーナーが語るリアルな手放した理由とは何なのか。
また、人気がありすぎて街で多すぎると感じることはないか、購入してから後悔につながる欠点やデメリットはないか、といった疑問は尽きません。
さらに、不人気色や人気カラーランキングがリセールバリューにどう影響するのか、スピードリミッターはあるのか、そしてこれほどの話題がありながら、そもそもなぜ売れるのか、様々な情報が飛び交っています。
この記事では、そうした一つ一つの疑問に、実際のデータやオーナーの声をもとに丁寧にお答えしていきます。
この記事ではこんな内容をまとめています!
- Z900RSが壊れやすいと言われる本当の理由
- 実際の故障事例や知っておくべき欠点とデメリット
- 売却理由や後悔のポイントから学ぶべきこと
- 人気カラーや資産価値など購入前に役立つ情報
Z900RSは壊れやすい?噂の真相と悪評

Z900RSが「壊れやすい」という噂を耳にすると、憧れのバイクであっても購入をためらってしまいますよね。
- ネットでささやかれる悪評の正体
- 報告されている具体的な故障とは
- 気になるエンジンの耐久性は?
- 「多すぎ」と言われるほどの人気ぶり
- オーナーが語るリアルな手放した理由
- 購入後に後悔するポイントとは
ネットでささやかれる悪評の正体

Z900RSが「壊れやすい」という悪評を目にすることがありますが、その背景を理解することが大切です。これらの声の多くは、バイクが極端に脆弱であるという事実を指しているわけではありません。
大きな理由の一つに、Z900RSが持つ圧倒的な人気と、それに伴う販売台数の多さが挙げられます。市場に出回っている台数が多ければ多いほど、それに比例してトラブルの報告件数が目立つようになるのは自然な現象です。ごく一部の不具合事例がSNSや動画サイトで拡散され、バイク全体の信頼性が低いかのような印象を形作ってしまうことがあります。
また、Z900RSはその美しいデザインから「名車Z1の再来」として、非常に高い期待を込めて購入される方が少なくありません。このため、完璧な一台を求めるあまり、わずかなオイルのにじみや電装系の小さな不具合でさえも「期待外れだ」と感じ、それが「壊れやすい」という評価につながりやすい側面があります。
このように、ネット上の悪評は、一部のトラブル事例が注目度の高さから拡大解釈された結果や、オーナーの高い期待値とのギャップから生まれているケースが多いと考えられます。
報告されている具体的な故障とは

Z900RSが致命的な欠陥を抱えているわけではありませんが、オーナーから報告されているいくつかの特徴的なトラブルは存在します。これらを事前に知っておくことで、冷静な判断が可能になります。
比較的多く報告されるのが、エンジンからのオイルにじみです。特に初期ロットの車両で、ガスケットやパッキン部分から微量のオイルがにじむという事例が見られました。これはエンジン本体の重大な故障ではなく、部品の密閉性や経年変化に起因するものがほとんどで、多くは保証修理や部品交換で対応可能な範囲です。
次に、電装系のトラブルとしてFI(フューエルインジェクション)警告灯の点灯が挙げられます。センサーの一時的な異常検知や、バッテリー電圧の低下が原因で発生することがあります。実際には走行に問題がなく、再始動で消灯するケースも少なくないため、過度に心配する必要はありませんが、頻発する場合は点検が必要です。
このほか、一部のオーナーからはレギュレーターの不具合によるバッテリー上がりの報告や、純正チェーンが伸びやすいといった指摘もあります。これらはZ900RS特有の持病というよりは、他の大型バイクでも起こりうるトラブルの範囲内であり、定期的なメンテナンスと適切な管理で予防できるものが大半です。
気になるエンジンの耐久性は?

Z900RSの心臓部であるエンジンは、カワサキのZ900というモデルに搭載されているものをベースに、中低速域のトルクを重視したセッティングに変更されています。このベースとなったZ900のエンジンは、もともと信頼性や耐久性に定評があるため、Z900RSのエンジンが特別に弱いということはありません。
水冷並列4気筒エンジンとして非常にバランスの取れた設計がされており、日常的なメンテナンスを怠らなければ、長期間にわたって安定した性能を維持することが可能です。例えば、メーカー推奨のサイクルでのエンジンオイルやオイルフィルターの交換、冷却水の管理といった基本的なメンテナンスをしっかり行っているオーナーからは、「トラブルなく快調に走っている」という声が多数聞かれます。
ただし、エンジンの特性上、冷間時にメカニカルノイズが大きく感じられることがあります。これは故障ではなく、エンジンが温まると自然に静かになる場合がほとんどで、カワサキの並列4気筒エンジンに見られる特徴の一つとされています。
以上のことから、Z900RSのエンジン耐久性は十分に信頼できるレベルにあると言えます。壊れやすいという噂は、メンテナンス不足や個体差によるトラブルが原因である可能性が高く、車両自体の基本的な設計に問題があるわけではないと考えられます。
「多すぎ」と言われるほどの人気ぶり

Z900RSは、街中やツーリング先で「また同じバイクだ」と感じるほど、非常に多くのライダーに選ばれています。実際に、二輪車新聞社が発表する販売台数データによると、Z900RSは401cc以上の小型二輪クラスにおいて、長年にわたり販売台数トップの座に君臨し続けています。
例えば、2023年のデータでは年間で5,000台以上を販売しており、2位のモデルに大差をつけるほどの圧倒的な人気を誇ります。この人気は、特定の層だけでなく、リターンライダーを含む中高年層から、ネオクラシックデザインに惹かれた若い世代まで、幅広い層から支持されていることの証です。
ツーリングスポットやバイクイベントに行けば、その人気ぶりはさらに顕著に感じられます。駐車場には様々なカラーやカスタムが施されたZ900RSが並び、オーナー同士の交流のきっかけになることも少なくありません。
一方で、この「多すぎ」という状況は、個性を重視するライダーにとってはデメリットと感じられることもあります。「他の人とは違うバイクに乗りたい」と考える方にとっては、Z900RSを選ぶことにためらいを感じる一因となっているのも事実です。
オーナーが語るリアルな手放した理由

高い人気を誇るZ900RSですが、様々な理由で手放すオーナーも存在します。その理由は、バイクの性能的な欠陥よりも、むしろオーナーのライフスタイルやバイクに対する価値観の変化に起因する場合が多いようです。
最も多く聞かれる理由の一つが「飽き」です。特に、Z1を彷彿とさせる美しいデザインに一目惚れして購入したものの、所有しているうちにその感動が薄れ、走行性能自体には大きな刺激を感じられなくなったというケースです。Z900RSは非常に扱いやすくマイルドな乗り味のため、よりスリリングな走りを求めるライダーには物足りなく感じることがあります。
次に、車体の「重さ」と「サイズ感」が挙げられます。車両重量は約215kgあり、特にガレージのない環境での押し引きや、狭い場所での取り回しにストレスを感じ、次第に乗るのが億劫になってしまうという声です。
また、意外な理由として「資産価値の高さ」があります。Z900RSは中古市場でも価格が落ちにくく、特に人気のカラーや限定モデルは高値で取引される傾向にあります。このため、「高く売れるうちに売却して、次のバイクの購入資金にしたい」という、合理的な判断から手放す人も少なくありません。
購入後に後悔するポイントとは

Z900RSの購入後に「後悔した」と感じる方々の声には、いくつかの共通したポイントが見られます。これらはバイク自体の良し悪しというより、購入前の期待と実際の使用感とのギャップに起因することが多いです。
一つ目は、ライディングスタイルとのミスマッチです。前述の通り、Z900RSは見た目のスポーティさとは裏腹に、非常にジェントルで扱いやすい乗り味です。そのため、スーパースポーツのような鋭い加速や刺激的なハンドリングを期待して購入すると、「思ったよりおとなしい」「速くない」と感じ、物足りなさを覚えてしまう可能性があります。
二つ目は、主な使用用途との不一致です。例えば、毎日の通勤や街乗りがメインの場合、その重量感や取り回しのしづらさが徐々に負担になることがあります。一方で、長距離ツーリングを頻繁に行うライダーからは、高速走行時の防風性能の低さや、シートの硬さによる疲労を指摘する声も聞かれます。
三つ目は、維持費の問題です。大型バイクであるため、税金や保険、消耗品のコストがかかるのは当然ですが、Z900RSはハイオクガソリン仕様であるため、燃料費がレギュラー仕様のバイクより高くなる点を後から気づいて後悔するケースもあります。
これらの後悔を避けるためには、購入前に試乗などを通じて自分の求める走りや使い方に合っているかを冷静に確かめることが鍵となります。
壊れやすいと言われるのにZ900RSが人気の理由

- 知っておくべき欠点デメリット
- ネガティブな意見があってもなぜ売れるのか
- 価値を左右する人気カラーランキング
- 知っておきたい不人気色の傾向
- スピードリミッターはあるのか?
知っておくべき欠点デメリット

Z900RSは多くの魅力を持つ一方で、購入前に理解しておくべき欠点やデメリットも存在します。これらを把握しておくことは、後悔のないバイク選びにつながります。
Z900RSの主な欠点・デメリット
カテゴリ | 具体的な内容 |
走行性能関連 | 高速走行時の防風性能が低く、長距離では疲労しやすい。純正サスペンションが柔らかめと感じる人もいる。 |
取り回し・重量 | 車両重量が約215kgと重く、押し引きや狭い場所での扱いに力が必要。足つきに不安を感じる人もいる。 |
維持費・コスト | メーカー指定がハイオクガソリンのため、燃料費が割高になる。人気車種ゆえに盗難リスクも高いとされる。 |
快適性 | ノーマルシートはデザイン重視で、長時間座るとお尻が痛くなるという意見が多い。積載性がほぼ無いため、荷物を運ぶには工夫が必要。 |
その他 | 人気モデルのため、街中やツーリング先で同じバイクに遭遇する確率が非常に高い。 |
特に、ローダウンを検討している場合は注意が必要です。足つきを良くするために車高を下げると、乗り心地が硬くなったり、コーナリング性能が変化したり、段差でマフラーなどを擦りやすくなったりするデメリットが生じます。
これらの欠点は、カスタムパーツの導入や乗り方の工夫である程度解消できるものもありますが、バイクが元々持っている特性として理解しておくことが求められます。
ネガティブな意見があってもなぜ売れるのか

Z900RSには、これまで述べてきたようなネガティブな意見やデメリットが存在するにもかかわらず、なぜこれほどまでに売れ続け、多くのライダーを魅了するのでしょうか。その理由は、スペックや性能といった数値だけでは測れない、Z900RSが持つ特別な価値にあります。
最大の魅力は、やはりその唯一無二のデザイン性です。1970年代に一世を風靡した伝説の名車「カワサキ Z1」のスタイリングを、現代の技術で見事に再現しています。ティアドロップ型の燃料タンクからテールカウルへと流れる美しいラインは、往年のファンだけでなく、レトロなスタイルを好む若い世代の心も掴んで離しません。
このデザインは、単なる移動手段としてではなく、「所有する喜び」という感情的な満足感をオーナーに与えます。ガレージに佇む姿を眺めているだけで満たされた気持ちになる、という声が非常に多いのが特徴です。
さらに、見た目はクラシックでありながら、中身は現代のバイクとしての扱いやすさを備えている点も大きな理由です。パワフルでありながらスムーズな水冷エンジン、信頼性の高いブレーキ、そしてトラクションコントロールなどの電子制御が、初心者やリターンライダーにも安心感を提供します。
結局のところ、Z900RSは「性能」で乗るバイクというよりも、「スタイル」や「物語」を含めた世界観を楽しむバイクなのです。多少の欠点があったとしても、それを補って余りある魅力があるからこそ、多くの人々に選ばれ続けていると考えられます。
価値を左右する人気カラーランキング

Z900RSはカラーバリエーションが豊富で、どの色を選ぶかによってバイクの印象だけでなく、将来的なリセールバリュー(再販価値)にも影響を与えることがあります。ここでは、特に人気の高いカラーをランキング形式で紹介します。
順位 | カラーリング(通称) | 特徴 |
1位 | キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ(火の玉カラー) | Z1を象徴する最も王道で人気のカラー。中古市場でも常に高い需要がある。 |
2位 | イエローボールエディション(SEモデル) | オーリンズ製サスペンションとブレンボ製キャリパーを装備した特別仕様車。Z1の欧州仕様を彷彿とさせるカラーで、性能・見た目ともに評価が高い。 |
3位 | キャンディトーンブルー(青玉虫) | 往年のZシリーズを思わせる深みのあるブルー。光の当たり方で表情を変える玉虫色の塗装が特徴で、根強い人気を誇る。 |
4位 | メタリックディアブロブラック(黒) | シンプルで引き締まった印象を与える定番のブラック。カスタムベースとしても人気が高く、幅広い層から支持される。 |
やはり、初代Z1のイメージを色濃く反映した「火の玉カラー」の人気は絶大です。新車・中古車を問わず、このカラーを求める声が最も多くなっています。また、高性能パーツを装備した「SEモデル」も、特別感と性能の高さから非常に人気があります。
カラー選びは個人の好みが最も重要ですが、もし将来的に売却する可能性を考えるのであれば、こうした人気カラーを選んでおく方が有利に働く可能性が高いと言えます。
知っておきたい不人気色の傾向

人気カラーが存在する一方で、市場では比較的「不人気」とされるカラーリングも存在します。ただし、これは色の良し悪しではなく、あくまで市場での需要の傾向です。
一般的に、Z900RSの場合は、発売された年式限定のカラーや、単色でシンプルな色合いのものが、火の玉カラーのような象徴的なカラーリングに比べて需要が落ち着く傾向にあります。例えば、過去のモデルに採用されたメタリックファントムシルバーや、一部のブラック系のカラーは、他の色に比べて中古市場での動きが穏やかになることがあります。
しかし、「不人気色=価値が低い」と一概に言えないのがバイクの面白いところです。生産数が少なかったり、特定の層にだけ強く支持されたりすることで、後々になって希少価値が生まれる可能性もゼロではありません。
結局のところ、最も大切なのは自分自身がその色を気に入って、愛着を持って乗り続けられるかどうかです。流行やリセールバリューも一つの判断材料ですが、最終的には自分の感性を信じて選ぶことが、最も満足度の高い選択につながります。不人気とされる色でも、カスタム次第で非常に個性的な一台に仕上げることも可能です。
スピードリミッターはあるのか?

Z900RSには、国内の規制に基づき、スピードリミッターが搭載されています。具体的には、メーターの表示で180km/hを超えると、それ以上速度が上がらないようにエンジンへの燃料供給などが制御される仕組みです。
これは公道での安全な走行を前提とした仕様であり、日常的な使い方や日本の高速道路を走行する上で、このリミッターが問題になることはまずありません。Z900RSが持つ豊かなトルクとパワーは、法定速度内で十分に楽しむことができます。
一方で、サーキット走行などでバイクの性能を最大限に引き出したいと考えるライダーの中には、このリミッターを解除したいというニーズもあります。リミッター解除は、ECU(エンジンコントロールユニット)のデータを書き換えることで可能になります。
ただし、ECUの書き換えは専門的な知識と技術を要するカスタムです。これを行うと、メーカーの保証対象外となるだけでなく、セッティングによってはエンジンに負荷をかけ、寿命を縮めるリスクも伴います。また、燃費が悪化する可能性もあります。もしリミッター解除を検討する場合は、こうしたデメリットを十分に理解した上で、信頼できる専門のショップに相談することが不可欠です。
結論:Z900RSは壊れやすいのか?
最後にこの記事のポイントをまとめておきます。
- Z900RSが壊れやすいという噂は一部の声や誤解に基づくことが多い
- 圧倒的な販売台数の多さがトラブル報告数の多さにつながっている
- 実際の故障はオイルにじみや電装系の軽微なものが中心で致命的な欠陥は少ない
- ベースとなったZ900のエンジンは信頼性が高く耐久性も十分にある
- 定期的なオイル交換など基本的なメンテナンスで長く乗れる
- 悪評の背景にはオーナーの高い期待値とのギャップも存在する
- 手放す理由は性能への不満より「飽き」や「重さ」など個人的なものが多い
- 購入後に後悔しないためには用途や乗り方を事前に確認することが重要
- ハイオク仕様や積載性の低さなどの欠点デメリットは存在する
- 性能だけでなく「Z1の再来」という物語性や所有する喜びが人気の理由
- 「火の玉カラー」や「SEモデル」は特に人気が高く資産価値も維持しやすい
- 不人気色とされるカラーも存在するが個性の表現や希少価値につながる可能性もある
- 国内仕様には180km/hのスピードリミッターが搭載されている
- 総合的に見てZ900RSは信頼性の高いバイクと言える
- 正しい情報をもとに判断すれば後悔のない選択ができる
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